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待機児童ゼロは本当か⁈

京都市子ども若者はぐくみ局が、令和3年4月28日付で発表した文書で「10年連続 学童クラブ事業待機児童ゼロ達成」とうたっています。

↓京都市のサイトより




そして

1.すべての施設において利用児童数おおむね40人のクラス編成


2.すべてのクラスにおいて職員2名(うち1人は放課後児童支援員)を配置


3.利用児童数が増加すると見込まれる施設を中心に、小学校内での余裕教室等の確保や近隣の地元スペースの活用により、基準(児童1人当たりおおむね1.65平方メートル以上)を上回る活動スペースを堅持


と報告されていますが


これには「実態が違うっ!」と異議を唱えざるを得ません。


『待機児童ゼロ』について

京都市がおっしゃる『待機児童』とは、

「児童館・学童保育所で受付をしたが、入れなかった児童」なのです。


しかし、保護者が申し込みをすることなく「無理そうだから諦めた」という場合は?

これは『待機児童』としてカウントされません。


例えばこういう具合です。

「うちは今年1年生がたくさん入るから、4年生以上は控えてもらえますか?」とか

「1年生でもお母さんパートから4時に帰ってくるのなら、家でみてもらえませんか」という形で、もう無理やなと思わせてしまい、門前払い。

こういう実態があちこちで起こっています。



次に

1.『すべての施設においておおむね40人のクラス編成』


受付は各館で行います。

面積基準で入れる人数は決まっていますが、京都市は「出来るだけ入れるように」と言う。

そこで各館で入れる人数を換算します。

1クラスは概ね40名と決められていますが、

昨年度の出席率(土曜、8月除く)を算出。

次に、1クラスを編成する児童数40名を出席率と減少率0.97で除して算出します。

すると60名に膨れ上がったりします。

つまり60名ぐらい登録していても、常に60名が来るわけじゃないんだから、という考え方ですが、当然40名を大きく越える日も出てきます。


2.『すべてのクラスにおいて職員2名配置』


クラスへの職員配置は、おおむね40名(実際の登録は60名ぐらい)のところに、児童館の職員もしくは非常勤の職員を配置していますが、慢性的人員不足(やめる人が多い)や休暇時の代替が厳しいなど、課題は山積です。

つまり安定して学童保育事業の職員2名が配置されているとはいえない状況があるのです。


3.『基準を上回る活動スペースを堅持』


面積基準を満たしていない学童クラブには、小学校内外をふくむ分室や、クラス分離など行っていますが、運営は職員のみなさんの運用で、やりくりできている状態です。

京都市が頑張っているというより、職員の自己犠牲的頑張りで、なんとか受け入れているというのが、実情だと思います。




京都市は、かつて学童保育について『1中学校区に1つ』としていたのを

現在は『1小学校に1つ』と認識を新たにしています。

保護者の就労形態の変化や、子どもたちの放課後の安全を確保しなければならない、受け入れキャパを超えた学童保育クラブが増加、といった実情に合わせて変化せざるをえなかったからです。

ずーーっと前から、私たち京都市連協が、保護者と職員と一緒になって、京都市に働きかけてきたことです。

京都市は、どうか現場を見て、声を聞いて、子どもたちの豊かな放課後づくりをめざしください。

私たちは、引き続き、どんどん現場の声をお届けします!



 
 
 

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